男女平等って何?…平等にうるさいスウェーデンで感じたこと
スウェーデンの男女平等の意識はすごいです。
例えば、政治において。
日本からすればこの数字だけでも驚異的ですが、
スウェーデンでは
これでもまだまだ道半ばだ、
という意見もあります。
つまり、42%ではまだまだ男性優位であり、
できるだけ割合を50%に近づけないと
男女平等とは言えない!
という考えが存在するということ。
(国会議事堂)
当時、日本では女性議員の割合が8%*1くらいでした。
なので私は、
日本に比べてスウェーデンは
「たったの」42%で大騒ぎだね、
なーんて冗談を言ったりしたものです。
でも、それほどスウェーデンでは
割合が50%ではないことが問題になるほどに、
男女が「平等でなくてはいけない」という
意識が強いように思います。
日本がいかに平等ではないか
日本だと、男性「だけ」が子どもをベビーカーに乗せて歩いている姿って、
あんまり見ないような気がします。
女性とベビーカーはよく見るし、
夫婦2人と子ども、という組み合わせは
よく見るんですけどね。
私がこの間見たテレビでも、
「(男性)芸能人の妻の手料理拝見!」とかやってました。
なんで「妻」の料理なのでしょう?
別に、芸能人本人が料理したっていいと思うんですが…。
私は特にスウェーデンから帰ってきてからというもの、
日本では家事や子育ては女性がするものだと思われているのだ、と
感じさせられることがたくさんあります。
スウェーデンでの平等
一方スウェーデンでは、男性がベビーカーを引くのは当たり前。
女性が料理し、男性が会社に行く…という固定観念も
(少なくとも日本に比べたら)ずっと薄いと私は感じました。
またスウェーデン社会は
それは例えば言語の中にも見て取ることができます。
スウェーデン語では
「彼」が「Han」、「彼女」が「Hon」なのですが、
その間に「Hen」という単語があります。
これなら、「彼」や「彼女」という言葉では表現できない人も
安心できるかもしれません。
個人のニーズに合わせて、性別にとらわれずに
自分のやりたいように生きる。
このようにそれぞれの個人を尊重しようとする姿勢があるおかけで、
私も様々な点で生きやすさを感じることができました。
でも、その行き過ぎた姿勢に、
ちょっと違和感を感じることもあったのです。
違いがあることは悪いことか?
例えば、大学のトイレ。
入口で男女が分かれておらず、それぞれの個室になっています。*3
確かに、心は女性だけど体は男性(あるいは逆)という人にとって、
このような仕組みは必要なのだと思います。
でも、まるで男女の違いがあるのはよくないことだ、と言われていると感じたこともあったのです。
そりゃ、男の子がピンク好きなことだってあるし、
女の子が怪獣好きだって何の問題もありません。
そういう意味では、人の好みにケチをつけたり、
生得的に違いがあると考えたりするのは
間違っているのだと思います。
でもね……
あまりに平等を目指しすぎるがゆえに、
「男性的」「女性的」であることが
悪いことのように思えてしまうこともあったのです。
私は普段スカートだって穿くし、化粧もします。
男女平等が今後日本でどんどん進んだとしても、
スカートは穿き続けたいと思ってます。
もしスカートを穿くこと、女らしくいることが否定されたら、それは
「男女平等」ではなく、「男女同一」でしかありません。
私がスウェーデンにいたとき、
スカートを穿いていて実際に非難されたわけではありませんが、
勝手に後ろめたい気持ちを感じてしまうことがありました。
「男女平等」を目指して「男女同一」になってしまうのではなく、
男性も、女性も、自分の生きたい生き方を選べる、
その状態が男女平等なのではないでしょうか。
今日はここまで。
では~